こんにちは、モモです。(@sanshibu)
今回は遠山川水系の渓へ、ヤマトイワナ開拓をしてきました。
本釣行は、2023年6月の内容をまとめたものとなっております。
さっそく詳しくお話していこうと思います。
下流域
2023年の線状降水帯のニュースは、皆さんの中で記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?
遠山郷もその影響を受けた地域の1つで、未だに通行規制や豪雨災害の爪痕が残っているのが現状です。
5年に1度は大災害と呼ばれるような地域ではありますが、その中でもヤマトイワナは力強く生き延びて今日に至っています。
南アルプスを水源とした渓、高低差が激しい荒波に揉まれている岩魚達は一体どんな風貌をしているのか。
通行規制が解除された一帯で早速調査をしてきました。
車止めからの長い林道歩きが始まります。
所々落石や土砂が多く流出しており、危険個所が多くありました。
何度かそのような場所を繰り返し越えていくと、ようやく渓に降り立つことができました。
しかし、温かい歓迎を期待していた私を出迎えたのは……。
豪雨の影響による土砂の流入を始め、無造作に横たわった岩や流木が線状降水帯による影響の大きさを物語っていました。
既に雨が落ち着いてから数日経過していたのですが、明らかに普段の水位を超過しているというのは状況から容易に感じ取ることができました。
標高差が激しいことが特徴の南アルプスの渓。
ゴツゴツとした大岩がひしめく間から、はち切れんばかりの水が溢れていました。
新規開拓は冒険心を刺激されるいいものではありますが、想定外の事態が生じやすいのもあるのが事実。
今回は増水という要素も加わったために、危険度が上がった状態での開拓釣行となってしまいました。
上流域
増水の中での釣りとなったので、選択したのはルアーフィッシングです。
深場や岩の間に避難しているであろうヤマトイワナ達へアプローチをかけることに決めました。
しばらく遡行していくと流れが緩やかになっているポイントを発見。
やや落ち込みより上流側へルアーを落とし、軽くアクションを繰り返すとゴツン!と強烈なアタリが……。
流れの中に入り込まれると引き寄せることが困難になりますが、なんとかネットインに成功します。
出てきたのは立派な鰭を持ったヤマトイワナ。
ブルーベースの模様にオレンジ色の朱点が散りばめられ、遠山川水系のヤマトイワナの特徴をしっかりと押さえている個体です。
厳しい環境下でも生き抜く強さを感じさせる張りのある岩魚でした。
ネットに収まりきらない圧倒的なサイズで、顔つきも雄の特徴がよく出ています。
開拓としては成功ですが、せっかく来たのでもうしばらく奥へ進んでみることにしました。
途中野営地を発見し焚火をした後のようなものも散見、源流泊をする上で荷物の選択は重要なものです。
今回の渓のように長い林道歩きに加え、高低差の激しい渓では軽さを重視する方が多いのが事実としてあります。
渓相が変わり、緩やかな地帯となります。
滞留した場所へ、ルアーを落とし込んだ瞬間黒い影が岩の隙間から出てきました。
なんともムッチリとしたヤマトイワナです。
滲んだオレンジの朱点がチャームポイントですね。
南アルプスの豊富な水量に揉まれたヤマトイワナ達だからでしょうか、どの個体も立派な鰭を持っています。
思わず握手したくなるような鰭です。
災害の多い地帯でも、脈々と受け継がれてきたであろう自然の強さを感じました。
結局上流まで釣り上がってしまい、予定時間を大幅に過ぎてしまいました。
入渓地点まで戻る長い林道歩きが待っていると思うと憂鬱でしかたありませんが、何回やっても開拓というものは飽きないですね。
冒険心を刺激する今回の釣行、遠山川水系のヤマトイワナのたくましさを存分に感じることができました。
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