こんにちは、モモです。(@sanshibu)
今回は、ヘリテイジ クロスオーバードーム 2Gのレビューをしていきたいと思います。
「シングルウォールテントなんてそもそも必要?」
「山岳渓流で使い勝手のいいテントを知りたい!」
「気にはなっているけど、実際の所どうなのかな?」
と悩まれている釣り人の方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
山岳渓流が多い長野県で、年間最大100回以上の釣行をしている筆者が本音で解説!
結論から言うと…
・軽量&コンパクトに収納可能
・シンプルな設計、スピーディに設営が可能
・ソロでも充分な快適空間、荷物を入れても圧迫感がない
登山や源流泊の機会が多い&軽量でコンパクトなテントで身軽に山へ入りたい方にオススメです。
悩める釣り人の味方、それがヘリテイジ クロスオーバードーム 2Gです。
さっそく詳しくお話していこうと思います。
クロスオーバードーム 2Gを使ってみようと思った理由
私は山岳渓流の多い長野県に在住しているので、源流泊をする機会が多くあります。
源流釣りで上流部を詰めていく過程では、日数を要する場合がほとんどです。
元々ザックも登山用の80Lの物を使用、当然何も疑問に思うことなくテントも1.5kg程度の物を使用していました。
20kg程度の重量を余裕でパッキング可能なのが登山用80Lザックのポテンシャルです。
堅牢なつくりで、丈夫ではありますが……。
山釣り師のフィールドは整備された登山道ではなく足場の安定しない源流部の遡行のため、普段の日帰り装備であれば楽々通過可能な箇所も、難所へ変わってしまいます。
幕営地へ到着する頃には満身創痍、とても釣りにすぐ移行できる状態ではありません。
どんなギアが適切か悩んでいた時期に、UL装備で源流泊をしている方とご一緒する機会がありました。
私が懸命に遡行している中、その方は涼しい顔で先頭を歩きます。
後で背負わせて頂いたのですが、私が普段日帰り釣行で背負っている重量とほとんど変わらないぐらいでした…。
この事実に衝撃を受けザックの中身に秘密があると思い、見つけたテントが今回のクロスオーバードーム 2Gだったわけです。
私が使っていたテントの重量が1.5kgほどであったのに対して、クロスオーバードーム 2Gは630gと驚異的な軽さの上に手の平サイズに収まるコンパクトさを実現していました。
重いテントから解放されたい私は、迷いなく購入していました。
皆さんの中にも、私と同じ悩みを持った方が多いと思います。
今回の記事で紹介するクロスオーバードーム 2Gは、まさにそんな悩みから見事解放してくれるテントだったのです。
実体験
導入以降は、登山や源流泊での必須アイテムとなっています。
感じたメリットとデメリットを踏まえ、解説していきたいと思います。
まずは、基本スペックを簡単に紹介します。
基本スペック
重量 | 630g |
サイズ | 210×100×105(cm) |
耐水圧 | 1,230mm |
透湿性 | 367g/平方m/h |
10dnの高強度極薄・日本製素材をパネルとスリーブに採用しており、耐水圧は第1世代の約1.5倍、透湿性は約1.9倍と大幅に性能アップしています。
パネル自体にも通気性能を持たせることでより結露を軽減しているのが特徴です。
なにより630gの重量は、道具の取捨選択を避けられない山釣り師にとって無視できない要素になります。
メリット
要点を以下にまとめました。
・軽量&コンパクトに収納可能
・シンプルな設計、スピーディに設営が可能
・ソロでも充分な快適空間、荷物を入れても圧迫感がない
1つずつ触れていきます。
軽量&コンパクトに収納可能
繰り返しになりますが、最大の魅力はその重量となります。
私が使っているのは2人分の広さを兼ね揃えたクロスオーバードーム 2Gですが、ポール込みで重さは630gしかありません。
1人モデルだとさらに軽量化され、540gです。
今まで使っていたテントが1.5kg程度なので、単純計算で半分以下になるということです。
いかに荷物を削いでいくか問われる源流泊で、この重量は山釣り師にとって救世主といっても過言ではありません。
収納した際にはコンパクトな手のひらサイズへ早変わりするため、ザックの中身を圧迫しない点でも優れたテントです。
厳しい自然環境下の山岳渓流では選択ミスが命取りになる場面も珍しいことではありません。
最適化されたギアは、それ単体でリスクマネジメントの要素になります。
他にも装備を見直した結果もあると思いますが、1500g→630gは特に画期的でした。
遡行時に蓄積する疲労が軽減されたのはいうまでもありませんね。
シンプルな設計、スピーディに設営が可能
シングルウォールテントなので、構造自体は至ってシンプルです。
付属のポールを通すだけで簡単に自立できる仕組みとなっています。
慣れれば1分かからずに設営が可能なため、急な天候変化がつきものである山岳渓流でも迅速な対応が容易となります。
設営に限った話ではなく、エスケープの際にも手間取る必要がないということです。
一日中雨が降り続けた源流泊の際も、クロスオーバードーム2Gのシンプルな設計のおかげでスピーディに設営、低体温症などの健康被害を避けることができました。
高負荷のストレス状況下に陥ると、人間は記憶や知識をうまく使いこなすことが困難となります。
余計な手順を覚える必要のない単純なギアは、それ自体に意味があるということです。
ソロでも充分な快適空間、荷物を入れても圧迫感がない
軽量コンパクトなシングルウォールテントと聞くと、狭く快適な空間とは程遠いイメージが付き物ですが、クロスオーバードーム2Gにそんな心配は無用です。
ソロ仕様を想定されていますが、実際は2名程度の収容が可能な空間があります。
写真の足元にはザックを含めた荷物が置いてありますが、210×100cmの内寸のため余裕をもって横になることができます。
一般的な日本人体型なら、体を折り曲げて寝る必要はありません。
高さも105cmあるため、テント内での作業の際も圧迫感とは無縁でありストレスフリーとなります。
次の日の準備や撤収作業も、わざわざテント外に出てする必要がないため悪天候の中では最大限機能を発揮してくれます。
デメリット
完璧なギアなどは存在せず、トレードオフの関係を無視することはできません。
デメリットに感じた部分にも触れていきたいと思います。
シングルウォールテントの宿命である結露は、前提条件として話を進めていきます。
耐久性
まずは耐久性です。
それだけ軽いとどうなのかという話ですが、勿論薄いです。
一般的なドームテントとは異なり軽量コンパクトを最優先しているため、必要最低限のプロテクトしかできません。
今のところ山岳渓流の環境下でも破れる&穴が開くということはないですが、なんとも心もとないといったのが正直言ったところです。
より安心な幕営環境を望むのなら、ヘリテイジの製品でエスパースをオススメします。
防水性
防水面はどうなのかというと一応透湿防水コーティングが施されているため、小雨程度では浸水の心配はありませんでした。
しかしフィールドは厳しい自然環境下の源流部、突如豪雨に見舞われることもあり山の天気は変わりやすいのが常です。
1泊2日程度であれば、事前の天気予報で雨雲の動きを確認しタープを持っていかないという選択もできますが、それ以上の日数を要する源泊や天気が予測しにくい季節ではタープは必須となります。
梅雨の時期にタープを持っていかないのはオススメできません。
私は、アライテントのビバークタープと組み合わせています。
テント+タープでも従来の重量より下回ることは明白ですが、軽さを追求したい方にとっては痛手であることは間違いありません。
自分自身が許容できる重量と相談して選択する必要があります。
害虫対策
ベンチレーター部分は基本的に開放状態となっているため、別途購入のモスキートネット無しでは虫が無限に侵入してきます。
写真を見ても分かるように、しっかり装着することで虫の侵入を防いでくれます。
100均一で販売されているゴミ取ネットでも代用可能だと思われますが、結局は撥水処理されていないギアを装着すると水の侵入を防ぐことができないためオススメできません。
わざわざ別途購入するのが面倒だという方は、シングルウォールテントに向いていないと思われるのでドーム型テントの購入をオススメします。
まとめ
今回は、ヘリテイジ クロスオーバードーム 2Gのレビューをしていきました。
ここでおさらいです。
・軽量&コンパクトに収納可能
・シンプルな設計、スピーディに設営が可能
・ソロでも充分な快適空間、荷物を入れても圧迫感がない
クロスオーバードーム 2Gは軽量コンパクト特化であることは違いありませんが、一般的なドームテントと比較すると耐久性が劣ってしまうのが避けて通れない点です。
登山や源流泊の機会が多い&軽量でコンパクトなテントで身軽に山へ入りたい方にオススメです。
実際、軽さ重視&UL装備を目指していくといった点で魅力的に感じる方は多いです。
実際に、私はもう重くてザックを占有するテントを使うのは嫌ですね。
今回の記事の内容を踏まえて、源流泊の選択肢の1つとして検討ください。
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