こんにちは、モモです。(@ayumi.mitsuishi)
今回は大井川水系へ2泊3日の源流泊をしてきました。

本釣行は、2025年9月16~18日の内容をまとめたものとなっています。
1日目

本来であれば、何も考えることなく最下流域から律儀に遡行をして、釣りを楽しむというのが山岳渓流の醍醐味でもある。
しかし残念ながら、長野県を含む隣接地帯は、山岳環境の中に僅かばかりの盆地が形成されているような状態。
南アルプス深南部へのアクセスは、雑多なものを選択としていると釣りができずに山行を楽しむという結果で終了してしまう事態が危惧された。
そのため、林道や登山道を利用し目的の沢へ下降する手法は、多くの山釣り師が採用しているだろう。

今回は、毛細血管の如く無数に張り巡らされた地帯であったため、個人的なストレス負荷が少ないであろうルートを選択した。
まだ暗闇の状態である時間帯から、ヘッドライトを頼りに登山道を進む。
道中、熊鈴の音色や登山道から外れた地点でヘッドライトの様な光が複数動いていた姿が確認されたが、幕営地と考えるのも先行者とみなすのも間違いであることは周囲の状況から明らかではあった。
単独で源流釣行や沢泊を決行することの多い方々には理解いただけるだろうが、実際山では突然耳元で女性のささやく声や、場所にそぐわない音を聞くことは多い。

どこの山域でも変わらないのだなと、闇の中で1人納得しつつも、じっと見つめていた。

次第に日差しを確認できる時間帯となり、蛭の猛攻に四苦八苦しながらも順調に歩を進める。
一般的な観光地と異なり、深山幽谷が目立つような箇所では、あまり登山客と行き会うこともなく、目の前の情景に集中することができて好ましい。

行動時間では5~6時間程度であろうか、目的の下降区域に差し掛かり、どこから藪漕ぎをしようかと考えることになった。

一定規模の沢への下降が終わり、国土地理院地図を見て計画した幕営地を目指す。
潤沢な薪を集め終わった後は、周辺を「釣査」することにした。
途中尾根沿いから沢への下降の際にも感じたことだが、斜面の大規模な崩壊が目立つ。
南アルプス深南部だけの特徴というわけではなく、人為的な要因や線状降水帯等の気象条件など、変数を挙げだせばキリがない。

村史や地盤状態の記録から想定することは可能であるが、机上調査をなおざりにしていたので資料を集めて落とし込む作業も必要ではある。

結局のところ、「これでは渓流魚の状態としては壊滅的なのでは?」と単純な経験則からの不安がよぎりつつも釣査を継続するも、アップダウンが激しい岩稜帯や土砂流入地帯が目立つ有様だった。
予定通り下流域まで下降し2日目以降を堪能するか、来た道を引き返して地元の名物や温泉等でも探すことにシフトするか考えた。
しかし、誰も来ないであろう南アルプス深南部のマイナー地帯と勝手に認識しており、開拓を続ける個人的な興味の方が勝った結果となった。

焚火と星空を楽しみながら、明日以降の行程を思案した。

夜中に鹿がテントの真横にいるのを感じたが、丁度通り道に幕営地を設けてしまったようだった。
2日目
ザックをまとめて、釣り下りを開始とした。
地形図上予期していた通りのゴルジュや滝があり、ロープを持ってくれば苦労せず楽に下れたことを後悔しつつも、トラバース等の作業のみで解決。

進行不能状態に陥るといったことはなかった。

元々の淵と呼んでいいような箇所も、土砂の堆積により狭まったり変化が激しくなっているだろうことは容易に想像できる惨状でもあった。
しかし、途中から水面を凝視し回遊しているイワナを発見。

ルアーを流してみると瞬時に食いついてくれた。


この大井川水系において特徴的に感じられるヤマトイワナの紋様はアクリルケースだと識別しやすい。
一度山岳遭難で全ての道具を失った中にはアクリルケースもあったが、同じ山釣り仲間推奨のサイズをオーダーし今回再導入。

やはりいいものだと、まじまじヤマトイワナを見つめながら、ひたすら写真を撮っていた。

無論、大型のヤマトイワナがいないはずもなく、こちらも写真撮影に付き合ってもらった。
洗練された技術も奇異な手法も導入する必要はなく、何もせずとも容易に釣れるのが源流部の特徴。
catch&photoを楽しみたい山釣り師にとっては、余計な脳のリソースを割く必要がないのでピッタリなフィールドである。

長野県でもお馴染みの森林鉄道や営林所であるが、南アルプス深南部も同様の特徴を持つ。
既に国土地理院地図からは抹消されてしばらく経過したが、昔の地図にはかつての杣道や林道が鮮明に描かれているので山釣り師の強い味方となる。
営林所跡地や作業小屋を利用するのも効果的な手段であると思われるが、個人的には沢で幕営地を設けることに重きを置いているので活用したことはない。

手頃な区域を見つけたら早々に幕営地を設け、簡易装備で周辺を釣査してみることにした。



見るからにアマゴだと思われる稲妻の如く軽快な動きをする魚影を見ながら、遡行をしていくと同様にヤマトイワナの姿を確認することができた。

正直に言って、ヤマトイワナの姿を確認し、撮影し、開拓心を満たすことができたため、焚火を楽しむことに。

考えることは人間にとって苦痛であるから、外的刺激を求め続け中身の空虚さを自覚しない様に四苦八苦しているのは、仕方がないことなのかもしれない。
個人的には、焚火の「1/fのゆらぎ」でリラックスした心境で、物思いにふけるのは源流泊の重要な要素の1つなので、外すことはできない。

ヤマトイワナのペアリングを始め、夕刻のライズパーティを思い返しながらも、今後のフィールドワークを含めた人生について考えるのは面白い。
3日目
3日目は、下山作業だけとなり釣りをすることはない。
破線路や登山道は確認できるが、どの程度の現状なのかは行ってみないと分からないのが事実。

6時位には斜面にとりつき、殆ど鹿の足跡を追うような形で稜線沿いを目指した。

言わずもがなの結果であるが、稜線沿いは強風と雨により好ましくない状況であったので、足早に通過した。
山頂付近では、登山客の青年を発見。
天候悪化は分かっていたが、登頂が目的であり来たという。
悪天候の中でも、初対面の相手と笑顔で話せるのは「山が好きな者」の特徴でもある。
大抵は目が輝いて、自信に満ち満ちた共通点を、山小屋勤務時代含め様々な山域で確認できた。

山と渓も魅力だが、人間もそれに引き寄せられるように磨かれていくのだろう。
別の登山口からのアプローチ方法も、選択肢の1つとして落とし込むことができて、今後の選択の幅が広がる。
井川漁協管轄の区域は魅力的な区間はあるが、上流部の大半は禁漁区指定されており実質個人的に生きたい場所が限られるのが現状である。
対象に南アルプス深南部は、縦横無尽に稜線からアプローチできる沢が多いので魅力的。
そもそも玄関口へ車で到達できる日がいつまで続くかが心配どころではある。

思い立ったが吉日のため、事前準備を徹底した上で源流泊の早めの決行をオススメする。
昔はザック重量を気にせず詰め込み、若さと情熱だけで突き進むことが多かったが、そういった年代でもない。
今回も過負荷にならない程度の重量設定とギア選択をすることで対応したが、漸減する体力を直視しながら、なるべく長く続けられるようにしていきたい。
ポイントのみを知りたい
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限られた資源を大切にする志を持つ方へ。




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