こんにちは、モモです。(@sanshibu)
今回は木曽川水系へヤマトイワナ開拓をしてきました。
本釣行は、2024年5月18日の内容をまとめたものとなっています。
最深部を目指す最後の旅です。
入山
ことの始まりは三年前、同行者の方と始めた最深部開拓でした。
今回の目的はイワナ釣りではなく、地図上確認できる最後の滝を拝むことです。
昨年の源流泊をまとめたものとなっているので、ご覧ください。
4:30には既に周囲を朝焼けが照らしていますが、気温は一桁台です。
数時間かけて、目的の沢を目指していきます。
最深部の沢
前回は、滝上の僅かな区間で竿を出して終了となりました。
そのため今回は竿をあえて出さずに遡行し、滝上からイワナの反応を見ることにします。
滝下の区間までで、なんとか幕営地を探し出した後は藪漕ぎのスタートです。
無論、人が使ったような形跡はないため、藪の海を泳ぐようなイメージで突き進んでいきます。
何度やっても藪漕ぎは、好きになれません。
順調に、滝上まで出ることができました。
暗い峡谷にも、暖かな日差しが入り幻想的な空間となっています。
予定通り、竿を出して目的の滝まで目指していきます。
実は前日に、昨年からオーダーしていたバンブーロッドが到着したので、今回から導入を開始しました。
2ピースですが、元が4.3ftと短いロッドになっているので、源流でも難なく持っていくことができます。
ビルダーの方からロッドの特徴として、細かいアクションには向かないと言われていたのですが、いかに……。
なんと最初の一投目で、ヤマトイワナが出てきてくれました。
ハリのよいロッドで、普段使っていたレイズよりやや硬めといった印象ですが、細かいアクションも可能でした。
秘境とヤマトイワナはセットですね。
その後も遡行を続けると、なんとまた滝が現れました。
これにはお互いに苦笑いしてしまいます。
catch&photoが信条の彼は、トラウトの美しさを際立たせることがフィールドワークとなっています。
体力も無尽蔵で、頼りになる方です。
滝の存在が明らかになったことで、高巻きが確定になりました。
その間に行動食を摂取することで体力の回復を図ります。
空腹を感じる前に摂取し続けることが重要です。
ある程度慣れている方であれば、お手製のトレイルミックスを入れるのもオススメ。
炭水化物・脂質・タンパク質・ミネラルと、体のエネルギー補充や修復に必要不可欠なものをアレンジできるからです。
足りないと思われる方もいるかもしれませんが、滝の連続高巻きや藪漕ぎを始めとした連日の遡行でも結局食べきることがないまま終わった位です。
慣れれば強い味方になるので、まずは食べやすいもので作ってみましょう。
いよいよ滝を越えていくことにします。
ロッドは一旦しまって、ほぼ垂直の壁を数十メートル這うように登っていきます。
壁面は苔やヌメリで覆われており、僅かにある突起や岩の間に手足を預けます。
一番最初の滝を越えれば、後はロープは要らないだろうと判断していたのが過ちでした。
普段は携帯しているので残念です。
久々に、恐怖で足がガタガタ震えてしまいました。
ホールド力に優れたグローブがなければ、どうなっていたかと考えるだけで恐ろしいです。
そして……。
滝を越えたらまた滝がというのはよくある話ですが、さらに2つの滝が見えるではありませんか。
気を引き締めて、越えていきます。
ようやく全ての滝を越えることができました。
最奥へ確実に近づいて行っています。
源頭部へ近づいているためか、渓相が変化していきます。
なめ滝のような箇所がいくつも続き、これまでの苦労を労うかのような穏やかな遡行となりました。
とても開けた空間なので、フライフィッシングが適しそうです。
そしてついに……。
滝
天から降り注ぐように、雄大な滝が眼前に広がりました。
計画を立て始めて三年…。
ようやく願いが成就した瞬間が訪れ、感無量です。
この清流が、豊かなヤマトイワナの渓谷の元となっていると考えるだけで胸が高鳴ります。
畏敬の念を抱かずにはいられません。
全てを見たことにより、もう二度とこの地を踏むことはありません。
荷物をまとめ、幕営地へ帰ります。
幕営地
17時前にはたどり着くことができたので、のんびり薪を集めながら設営を開始します。
クロスオーバードームなので、軽量かつ設営が一瞬で完了します。
装備の軽量化は、遡行上の恩恵が大きいです。
「MOUNTAIN GOURMET LAB.」が出している山グルメを今回は堪能することにします。
果たしてお味は……。
スパイシーな風味がアクセントとなり、食欲を掻き立てます。
「ブルグル」の食感を楽しみつつ、トマトの風味が口いっぱいに広がります。
軽量化目的で導入しましたが、山奥にいるのにまるでレストランで食事をしているような感覚を味わうとは思いませんでした。
今後も新メニューが出てくるようなので、期待して待ちたいと思います。
焚火と渓の奏でる音を楽しみながら、宴会のスタートです。
今日あったことや、次の源流泊の計画などを語らいながら、心地よい時間を堪能することができました。
二日目に続きます。
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